EK019-海水魚飼育に底面濾過を使ってみたら意外にマッチする!でも何か足らない

底面濾過をベースに外部濾過の合せ技にして水槽を立ち上げ、1週間が経ちました。

立ち上げまでについてはこちらをどうぞ!

→ 海水魚飼育に底面濾過はマッチするのか? 外部濾過と併用で実際に立ち上げてみた

水質チェックをすると順調にアンモニア・亜硝酸塩が無くなっていたので、いよいよパイロットフィッシュを投入するタイミングです。



パイロットフィッシュ

命に上級・下級などの区別は無いはずなのですが、魚のお値段がピンキリという事すなわち命のお値段は上下があるようです。

人によって価値があるか無いかは違ってきますが、パイロットフィッシュと呼ばれる魚たちはいわば、お殿様に献上するお料理の毒味係みたいなもので、自分が飼いたいお目当ての魚を導入する前に、その水槽の水質で本当に大丈夫なのか、様子見をするための魚です。

デバスズメ

その鉄板とも言うべき魚種が『デバスズメ』です。

ネットではよく「丈夫で価格が安いので、おすすめ」と言われていますが、決して丈夫さと価格で見てコスパが良い方だとは思いません。

他の小型スズメダイの仲間にも同じ価格帯のも居るし、スズメダイの中では病弱な方ですし、スレにも弱いです。

温和な性格な部類

ではどうして「パイロットフィッシュとしておすすめ!」と言われるのかというと、気性が荒く、縄張り意識の強いスズメダイの中では性格が温和な方だからでしょう。

それでも、時々デバスズメ同士ではいじめ合う事もあり、一番弱い個体は死んでしまう事もあります。この辺はきっと、狭い水槽の中でストレスが溜まり、本来ならいじめ合う事もなくサンゴの周りを仲良く群泳しているデバスズメたちも喧嘩しがちになってしまうのかも知れません。

意外に美しい

価格が安い事もあって、ショップではどうしても扱いが雑にされてしまいがちですが、独特の透明感あふれるエメラルドグリーンとブルーの混ざったような体色は、照明器具の明るさでも充分に美しいものです。

小さい魚種なので、どうしても小型水槽に入れられがちですが、大型水槽でサンゴの周りを群泳させてみると、「これぞ自然のサンゴ礁の景観!」と感動するはずです。

デバスズメをパイロットフィッシュに

なんだかんだ言って、デバスズメの透明感ある体色が好きなので、パイロットフィッシュとしてでなく、本命の魚として導入しました。

死着2匹

ネット通販で購入したのですが、やはりぞんざいに扱われていたのか、10匹中、死着が2匹でした。これが『命の値段』からくるものなのかわかりませんが、気分のいいものではないですね。

お掃除屋さん

と言っても、水槽内で出る魚の食べ残しやフン、コケの掃除をしてくれる生物兵器の事です。

具体的には、小型のヤドカリや巻き貝、ナマコ、ヒトデなどです。

  • ヤドカリ:レッドレッグハーミット
  • 巻き貝:シッタカとマガキガイ
  • ナマコ:リュウキュウフジナマコ
  • ヒトデ:クモヒトデ

レッドレッグハーミット

カリブ海産のちょっとお高いヤドカリです。

お掃除屋さんとしてでしたら、他にもっとお買い得なスベスベサンゴヤドカリなども居ますが、せっかくなのでちょっと贅沢に買ってみました。

シッタカ

水槽の掃除屋さんといえば、まずこの『シッタカ』が鉄板です。

コケが酷い時、こいつが通った後はキレイにコケが無くなっているので、その高性能ぶりは折り紙付きです。

マガキガイ

長い口を伸ばして、まるでゾウさんのようです。

他にも、ミーレの掃除機を連想したのは私だけではないはずですが、こちらはデトリタス(有機物由来のゴミ)を掃除してくれる便利屋さんです。

目の長さが揃ってなくて、風変わりというかナンと言うべきか。シッタカみたいに垂直の壁を登るのが得意でなく、どちらかというと砂の上を掃除して回る事が多いですが、意外とライブロックによじ登るのも得意で、たまに水槽のガラス面にも健気に登って掃除をして落っこちてます。(笑)

リュウキュウフジナマコ

本当はクロナマコの方が働き者らしいですが、見た目でこっちの方に軍配があがりました。(笑)

いちどライブロックの落盤事故で潰されたのか、潰された部分からたぶん自分で切断していつのまにか1匹だったはずが2匹になってました。

クモヒトデ

見た目が『ゲジゲジ』が5本繋がったような、けっこう「キモい」奴ですが、砂の上に溜まったデトリタスを掃除してくれる便利屋さんです。

ただ、狭い所に入るのが好きなので、ヒーターのカバーのスリットから入ってヤケドして死んでしまった事もありますし、流水ポンプにも巻き込まれてしまい、バラバラになって発見されたりと、あまり良い思い出がありません。

なので、ヒーターカバーも流水ポンプも「これでもか!」というくらいに厳重にトリカルネットで包んでしまうと良いです。

マイクロナノバブラー

海水魚飼育で気にしなければいけない事の中に、『溶存酸素量』という項目があります。

これを積極的に増やそうと思い、マイクロナノバブラーを導入してみました。

溶存酸素量を増やす方法

よく、水槽の中で「ブクブク。。。」と泡立てているのを見ますが、あれは溶存酸素量を増やそうという目的でやっているのだと思います。

しかし、そのブクブクですが、効果の程はいかがでしょうか?

いわゆる『ブクブク』のディスアドバンテージ

泡から酸素が溶けない

実は、エアストーンで発生した空気の泡は、大粒のため浮力が高く、すぐに水面まで昇って行ってしまいます。つまり、空気はこの短時間の間しか水に触れていないため、水に溶ける前に水面に届いてしまうわけです。

殆ど溶ける間もなく水面に届いてしまうので、泡がいくら沢山発生したとしても無意味というわけです。

いちばん空気が溶けるのは、実は水面

水面は絶えず空気に触れています。

なので、空気が溶け込む充分な時間があるわけです。

だから酸欠になると魚たちは、水面まで出てきてパクパクやってるんですね。

あれは空気を吸っているのではなく、空気が沢山溶けている水面の水を飲んでいるのです。

ブクブクは全く意味がないのか?

実は、全く意味がないか?というと、そうではありません。

ブクブクやると、大量の泡が底の水を水面まで送り届けてくれます。

この『対流現象』のおかげで、酸欠になっている底の水が水面に送られ、逆に空気の沢山溶け込んだ水面の水が底の方に届きます。

この繰り返しで、水槽の中の水は全体的に溶存酸素が増えるという事になります。

塩ダレ

しかし、このブクブクは水面で泡が弾ける時に、水槽の周辺に飛沫が飛び散ります。

この飛沫が厄介者で、塩分を含んでいますから、蒸発すると塩分だけが残り、いわゆる『塩ダレ』が発生してしまいます。

海水魚の飼育で、この『塩ダレ』が起こると、周りの機材がサビたり、ひどい場合は水槽のガラスの継ぎ目に染み込んだ海水が乾き、塩が析出したせいでガラスの継ぎ目が押し広げられ、最悪な場合は継ぎ目から水が漏れる事故に繋がります。

なお、飛沫が飛ばないように蓋をするのは、魚の飛び出し事故を防ぐ意味でも有効ですが、この塩ダレのせいで蓋が白くなってしまい、照明器具の灯りが透過し辛くなってしまいます。

マイクロナノバブラーのアドバンテージ

この機材をから発生する泡(ナノバブル)は、50ナノメートル以下だそうです。

水面まで届かない

あまりに小さいナノバブルは浮力が弱く、水槽内を漂う事になります。

泡は空気が溶け込むのに充分な時間を漂ったあげく、水圧に押しつぶされて消滅してしまうそうです。

OH ラジカル

販売元の説明では、このナノバブルが水圧で押しつぶされる時に、OH ラジカルという、あのオゾンより強力な酸化物質を発生させるそうで、その殺菌効果で病原菌を撃退してくれるそうです。

これがもし本当なら、試さないテは無いよね!

塩ダレも発生しない

ですから、泡が水面をめがけて昇っていく事も無い。

泡が水面に届かないから、水面で弾ける事も無い。

なので、飛沫も飛び散らない。

マイクロナノバブラーを使った感想

これだけアドバンテージが大きいので、購入してみました。その結果、

  • 水の透明度が増してキラキラした感じになった
  • 魚の泳ぎが(病的ではなく)とても俊敏になった
  • 魚のエサ食いが良くなって健康的に見えるようになった
  • おかげでチョウチョウウオの飼育にも踏み切れた

    でしたが、実はこのあと、マイクロナノバブラーを水槽から出して、フィルター交換してたら途端に酸欠状態になって、多くの魚たちが死んでしまうというハプニングがありました。

    逆に言えば、マイクロナノバブラーの溶存酸素量を増やす効果が絶大だったと言えます。

    海道達磨

    少し慣れてきたので、今度は少しづつ生体数を増やす事に挑戦。最大時は、

    • チョウチョウウオ1匹
    • デバスズメダイ10匹
    • ホンソメワケベラ1匹
    • インドハナダイ4匹
    • プテラポゴンカウデルニィ2匹
    • クジャクスズメダイ3匹
    • ネジリンボウ2匹
    • テッポウエビ2匹
    • レッドレッグハーミット5匹
    • エメラルドグリーンクラブ2匹
    • スカンクシュリンプ3匹

    。。。過密ですね。(笑)

    という事で、プロテインスキマーが必要になり、悩んだ挙げ句、カミハタの海道達磨にしました。

    外掛けにして使えるし、性能もまぁまぁいいし、コスパは最高だと思います。

    しかし、これだけ魚を入れると海道達磨を導入しても栄養塩の増加が収まらなかったようで、緑ゴケが大量発生してしまいました。

    まとめ

    過密飼育にも程度というものがありますが、いずれにしても対策としては、

    • マイクロナノバブラーの追加
    • 海道達磨の追加

    をしてみましたが、それでもまだ不充分でした。

    「忙しい」を理由に、換水の頻度も増やせず、栄養塩の除去には抜本的な対策をしなかったのが、緑ゴケ大発生の原因です。

    今にして思えば、以下の対策も試す価値はあったと思います。

    • リバース・グレイン マリンの投入
    • 殺菌灯の導入

    ※リバース・グレイン マリンは、栄養塩の除去には効果的でなおかつ、GH には影響を与えず、KH だけを上げてくれるイオン吸着材で、pH も上げる効果があるようでコケの抑制には殺菌灯が有効です。

    ※殺菌灯の紫外線がコケの胞子をやっつけてくれるので、水質云々とは関係なく、コケを抑制してくれるそうです。

    が、そこまで手が回らなかったですね。

    以上、『海水魚飼育に底面濾過を使ってみたら意外にマッチしたものの、何かもうひと工夫が必要になった』ことをご紹介させていただきました。

    最後まで読んでくださり、ありがとうございました。